2学期期末試験がダメダメだった人

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2学期期末試験がダメダメだった人

こんにちは、教室長の杉山です。
先月中旬から中学1年生・2年生の学習相談のお問い合わせが複数ありました。そのほとんどが、2学期期末テスト結果についてのご相談でした。
学習相談に来られた方以外にも、テスト結果を見て悩んでいる方がいらっしゃると思いますので、今回は2学期期末テストの受け止め方、今後すべきことなどについて書いていきたいと思います。

タイトルにある“ダメダメ”の基準としては、5教科総合350点(1教科あたり70点)を切っているレベルとします。
また、1教科でも60点を切っているテストがある場合は、その科目だけでなく勉強全体に影響の出るような致命的なマイナスポイント(学校の授業の受け方、日々の勉強の仕方、態度、生活リズムなど)があるはずです。

 

2学期期末テストの難易度や位置づけ

■難易度、受け止め方

一部の学校を除き、公立中学校では年間に定期テストが4回あります。
その中で、2学期期末テストが一番難しい場合が多いです(中3は内申を取りやすくするために、簡単になることがありますが)。

これは、単純にほかの時期にくらべ学習内容が難しくなるからです。国語は中学生には読み慣れない古典、数学は文章題が多くなる方程式・関数と作図や証明などの図形、英語は一単元の中で用法を使い分ける必要がある動詞・代名詞・不定詞。多くの子どもが躓きやすい内容がこの時期に集中しているため、子どもにしてみると「なんか勉強が難しくなってきたなぁ」と感じやすいでしょう。これまでと同じように勉強したけれど、いやそれ以上に勉強したけれど、点数が大幅に下がってしまった子もたくさんいるでしょう。とはいえ、これらの内容ができるようにならないと、受験は極めて厳しいです。2学期期末テストは、4回の定期テストの中では難易度が高い方ですが、入試問題に比べればもちろん簡単なものです。

また、躓いた個所をそのまま放置し、次の学年に上がってしまうとほとんど手遅れになります。3年生から本格的に勉強を始めて偏差値60以上(文京・北園以上)を取れる子は、例外なく1,2年次に学習した内容が身についている子(定期テストオール80点以上を取れている子)だけです。

■大切なこと

子どもたちも、お母さま・お父さまも、点数だけを見るのではなく、本人の勉強への姿勢や日頃の取り組みを振り返ってみてください。勉強が難しくなったと感じているのに、日頃の取り組みを変えなければ点数が下がるのは当然です。テスト結果は試験を受ける前からほとんど決まっています。そのため、勉強への姿勢や取り組み方を見直すことが大切です。また、2年生・1年生問わず、ご家庭で進路について話をする機会なども設け、少しずつ子どもたちに高校受験を意識させるようにしましょう。

 

2年生へのアドバイス【テスト結果から考える志望校レベルの目安】

■主要5教科90点以上+*TSKが重要視している「取り組みの10項目」①~⑩をクリアしている生徒

→ 自校作成校(日比谷・戸山・青山・新宿など)
*9/17の記事「定期テストでオール90点が取れる生徒に共通していること」を参照ください。

今後予想される課題、今すぐにやるべきこと
中学校のテスト問題と自校作成問題のレベルの差に驚くでしょう。どの高校の問題でもいいので、早めに自校作成問題に目を通しておいた方がよいです。
できるだけ早めに3年生の単元学習を終え(春までには終わらせたい)、応用問題などの問題演習に入れるような準備をしていくとよいと思います。

塾の選び方
このレベルの生徒なら、塾に通わず自分で勉強してもいいですし、集団でも個別でも問題ありません。本人に合ったスタイルやペースで勉強できる環境を選択すべきです。
優秀な生徒は、始めから終わりまですべてを解説してもらう必要はないと思います。一人でできることが多いのと、一人でできるものは一人でやったほうが往々にして能率的だからです。
ですので、問題演習での不明点や、疑問点・改善点をピンポイントで丁寧に指導してくれる塾が向いているのではと思います。

 

■主要5教科80点以上+取り組み①~⑦をクリアしている生徒

→ 共通問題トップ校(竹早・北園など)

今後予想される課題、今すぐにやるべきこと
取り組み⑧~⑩(見直し、「できた」の基準、捉え方)が改善されないと、定期テストで80点、模試で偏差値50台後半が限界となってしまいます。ただ、取り組み⑧~⑩は自分一人で改善するのが難しいため、塾に行くこと(塾ではなくても、傍で指摘してくれる人がいる状況で勉強を進めていくべきです)をおすすめします。改善されれば、共通問題トップ校(竹早・北園)を狙えますし、改善されない場合は共通問題中堅校(文京・豊島)が上限となるでしょう。

塾の選び方
取り組み⑧~⑩ができていないことを自覚している生徒は、集団でも個別でもいいと思います。自覚できていない生徒は、個別でないと改善されない可能性があります。ただし、担当の先生がその点に気づき、指摘してくれないと効果がありませんが。

 

■主要5教科70点程度+取り組み①~⑩を概ねクリアしている生徒

→ 共通問題トップ校(竹早・北園)

今後予想される課題、今すぐにやるべきこと
このタイプの生徒はセンスはあるが、テスト前もほとんど勉強しないことが多いです。中3の11月頃まで受験に向けず、内申点が出てようやく気持ちが高まってくるタイプです。このタイプの生徒も、塾に行くことをおすすめします。周りの生徒の取り組みを見たり、先生と高校や将来の話をしたりすることで、本人のモチベーションアップに繋がるケースがあります。受験に前向きになれば共通問題トップ校(竹早・北園)を狙えますし、そうでなければ共通問題中堅校(文京・豊島)が上限となるでしょう。

塾の選び方
本人のモチベーションが上がる塾なら、集団でも個別でもいいと思います。塾の雰囲気や先生との相性などをチェックしてから塾を決めるのがいいと思います。
ほとんどの塾は、この共通問題トップ校あたりを目標にスタンダードなカリキュラムを作っているはずです。

 

■主要5教科70点程度+取り組み①②をクリアしている生徒

 → 共通問題中堅校(文京・豊島)

今後予想される課題、今すぐにやるべきこと
取り組み③~⑩が改善されないと、定期テストで80点手前、模試で偏差値50台後半が限界となるでしょう。取り組み③~⑩は自分一人で改善するのが難しいため塾に行くことをおすすめします。
ただ、改善されたとしても共通問題中堅校(文京・豊島)が上限となり、共通問題トップ校(竹早・北園)は難しいでしょう。主な理由としては、中1中2の内容で未定着のものが多いということが挙げられます。

塾の選び方
既習範囲の内容で未定着のものが多いため、どちらかというと個別の方がいいと思います。少なくとも3日以上は塾に通い、前の内容に戻って勉強を進める必要があると思います。
各教科のスタートポイント(その単元から始めるか)を見極めるのが非常に大切です。この如何でそれからの伸びが決まると言っても過言ではありません。

 

■主要5教科40点程度+取り組み①②をクリアしている生徒

 → 偏差値50レベル(向丘)

今後予想される課題、今すぐにやるべきこと
取り組み③~⑩が改善されないと、定期テストで60点、模試で偏差値45が限界となるでしょう。取り組み③~⑩は自分一人で改善するのが難しいため塾に行くことをおすすめします。ただ、改善されたとしても偏差値50レベル(向丘)が上限となり、共通問題中堅校(文京・豊島)は難しいでしょう。理由は中1中2の内容がほぼ定着していないからです。

塾の選び方
集団の授業についていくのは難しいので、個別の方がいいと思います。塾に通う日数は少なくとも3日以上は必要です。
出来るだけ早く1,2年の復習を始めるべきです。「3年生になってから、部活を引退してから」という場合だと狙える高校の上限が極端に下がってしまいます。

 

■主要5教科40点程度+取り組み①②がクリアできていない生徒

 → 偏差値40レベル(板橋・大山)

今後予想される課題、今すぐにやるべきこと
取り組み①②が改善されないと、偏差値40レベルの高校が上限となります。このタイプの生徒は、塾に通っただけでは改善が望めません。保護者の方の協力が必要です。一人で勉強させても、ただ字を書いていたり、文字を眺めたりするだけで、頭を使って勉強するということができません。そのため、勉強をする時には誰かが隣にいて指摘しないと全く効果がありません。正直、一年間で改善するのは難しいため、偏差値40レベルの高校が志望校となるでしょう。

塾の選び方
上記のような状態ですので、家庭教師や個別をおすすめします。どちらにしても、ほぼ毎日受講する必要があると思います。

 

1年生へのアドバイス【テスト結果から考える今後すべきこと】

■80点を切っている生徒

数学と英語で大幅に点数が下がったり、1学期から50点ほどしか取れていない生徒は、早急に復習が必要です。ここで復習をせずに未定着まま過ごしてしまったら、どんどん点数が下がっていくでしょう。そして、この時点で狙える高校も限られてきます。自分の可能性を狭めたくない生徒は、自分で勉強するなり塾に通うなり、すぐに対策をすべきです。

まずは、すべての科目で80点(定期テストの80点は高校受験時の偏差値50程度だと思ってもらえればいいと思います)を取れるようになるのが当面の目標だと思います。その中で90点以上を取れる科目が増えてくると偏差値60も見えてきます。

 

■80点以上取れている生徒

いつも通りの勉強で80点以上得点できていれば、普段の取り組み方が良いのだと思います。90点以上取れている生徒は、ある程度ポテンシャルもあり偏差値60以上の高校も狙えます。80点以上取れている生徒は、今後も点数を下げないように、日々の取り組みを怠らないようにしましょう。また、TSKが重要視している取り組み10項目をすべてクリアできれば、自校作成校や共通問題トップ校を受験できるレベルに達するはずです。

 

■2年生へのアドバイスもお読みください

1年生にも同じことが言えます。むしろ1年生の方がテストが簡単ですので、2年生の2学期期末テストはもっと点数が下がると思っていてください。また、取り組みについては、自分で意識して変えなければ1年後も同じか悪くなってしまいます。今回のテストに限らず、毎回のテスト後に「2年生へのアドバイス」を見返すようにしてみてください。

 

おわりに

繰り返しになりますが、勉強に対する姿勢や取り組み方で伸びしろの大小がほぼ決まります。テキストを100回反復しても、取り組みの質が低い生徒は成績が伸びません。子どもたち、保護者の方からすると、目の前のテストでいい点数を取りたい、取ってほしいと望むと思います。ただ、高校受験でいい結果を出したい、そして高校でも充実した学生生活を送りたいと望むならば、目の前のテストよりも勉強に対する姿勢や取り組み方について、まずは目をむけてほしいと私たちは考えます。

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