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【中3生】どうしますか? 23日にすべてを伝えます。

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【中3生】定期テスト・Vもぎの結果についてコメント

教室長の杉山です。
本日は中3生の定期テスト・Vもぎの結果とそれを踏まえての中3生の問題点について書きます。

初めに書いておきますが、我々は今年の中3生に対して未だかつてないほどの危機感を抱いています。(当の本人たちは全く感じていないでしょうが)
10/3のブログ同様、今回もシリアスな内容です。

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結果が返却され率直な感想

中3生の定期テスト結果が返却されましたが、正直、勉強時間のわりに「この点数!」という答案が非常に多かったです。
また、10/7のVもぎの結果も教室に届きました。偏差値60に届いていた生徒は2名(4名受験)のみでした。今年の中3生は例年と異なり、理科の偏差値が最も低いです。理科はテキストの問題をひたすら解いているだけでも偏差値60まではスムーズに上がる楽な教科ですが、定期テストと同じく、Vもぎの理科も勉強しているわりに「この偏差値!」という生徒が多かったです。

単刀直入に言って、「かつてないほど“伸びない”学年」です。
本当に単純なことすらスムーズにクリアできず、何度も何度も一緒に確認してやっと普通か普通以下まで持ってこれるかどうかという状態の生徒が多いです。

例年は、夏期講習で受験勉強のリズムが確立し、9月以降はこちらから特に強く言わなくても生徒自身のモチベーションによってスムーズに勉強が進みますが、今年の3年生でこれが出来ているのは2名のみです。(他の3年生のだらしない雰囲気に感染させないよう、あるいは他の3年生の濃度の低い勉強でもOKだと思われないように2名は他の3年生と席を放して勉強させています。それくらい、今年の3年生の取り組みは酷いです。)

このような結果の原因

10/3のブログでも書いた通り、今年の中3生は勉強のクオリティが例年以上に低いです。

上記のような成績の原因はどこにあるのでしょうか。
それは、「なんとなく取り組んでいる」「受験への意識が低い」「危機感を感じられない」「自分のためにという気持ちが弱い」など。具体的には、10/3のブログで書いた内容です。「自分から質問できない」「ミスをなくす方法を自ら考えられない」「指示されたことを”ただ”やるだけ(それ以上のことをしようとしない)」。上記の点に原因があると考えています。

とにかくこれらを改善させようとこちらもアプローチをしていますが、ほとんど改善されません。勉強や受験に対する意識が弱すぎて本当に困っています。何度注意しても、どんなに強く注意しても2日経てば元通り……。

昨年度の中3生との比較

ここからは具体的な数値を用いて今年の3年生がどれくらい伸びていないかを見ます。
2019年度受験組(現中3生)と2018年度受験組(現高1生)を、①定期テスト、②Vもぎ、③取り組み面で比較します。

①定期テスト結果
1学期期末テストと2学期中間のテストの点数の変化について見ていきます。

*上昇率、停滞率、下降率を以下の通りに定義します。
上昇率(前回+6点以上のテストもしくは90点台のテストの割合)
停滞率(前回±5点以内のテストの割合)
下降率(前回-6点以上のテストの割合)

○今年度の中3生
上昇率 30.0%
停滞率 37.5%
下降率 32.5%

○昨年度の中3生
上昇率 62.5%
停滞率 27.5%
下降率 10.0%

昨年度の中3生は、一人あたり3教科は点数がアップしていました。しかし今年度の中3生は、それに該当する生徒が2名のみです。代わりに2教科以上点数がダウンした生徒が5名もいました。
今回のテストで、ほぼ評定が上がるか否かが決まるので、5教科で取れるだけ点数を取らなければならないと伝えてきましたが、この結果です。

例年であれば、今回のテスト結果をふまえて、期末テストで比重を置く教科を決め、その教科は確実に評定を上げる(評定が上がりそうな強化を重点的に対策する)という話をするのですが、今年はそれができそうにない生徒がたくさんいます。評定を上げるための勉強ではなく、評定を下げないための勉強に時間を費やすことになります。当然、評定アップが狙える教科の勉強時間が減るため、その可能性も下がることになるでしょう。

こういった話もテスト前に何度も何度もし、今回のテストがどれほど受験に関わってくるのかということを伝えてきましたが、狙っていた点数を取れていた子はほぼいませんでした。
もちろん、テスト前は各々目標点を定め、その点数を取るためにやらなければならないこと、できるようにならなければならないこと、それを達成する手順や方法を個別に伝えてきましたが、完遂した子は誰一人いませんでした。我々としては本当に残念でなりません。可能性があったのに自分たちでそれを潰してしまったのが今年の3年生です。

②Vもぎ結果
次はVもぎです。4月の模試、8月の模試、9月・10月の模試の偏差値の推移を見ていきます。

○今年度の中3生
国語:46.4 → 54.8 → 53.6
数学:46.8 → 53.1 → 56.1
英語:47.8 → 57.9 → 55.3
社会:47.2 → 57.8 → 57.2
理科:51.0 → 55.1 → 54.3
3科:47.0 → 55.9 → 54.8
5科:46.9 → 56.3 → 55.8

○昨年度の中3生
国語:43.8 → 56.3 → 55.3
数学:44.1 → 56.3 → 56.8
英語:46.2 → 60.0 → 59.3
社会:45.1 → 50.6 → 55.7
理科:50.2 → 60.1 → 61.4
3科:44.8 → 57.5 → 57.1
5科:46.0 → 56.6 → 57.7

TSKでは、例年、3月からの勉強をしていけば、中3の4月から中3の8月で各教科偏差値は10程度上がっていました。(私たちも自分たちの指導内容やスケジューリングには自信がありました。毎年同様の結果を得られていたからです。)
昨年度の中3生も、国語・数学・英語・理科は8月で、社会は9月・10月ですが、4月と比較すると偏差値が10上がりました。今年度の中3生は、数学・社会は偏差値10上がりましたが、国語・英語は8程度、理科に関しては3~4しか上がっていません。
先ほども書きましたが、理科はテキストの問題をひたすら解いているだけでも偏差値60には届く教科です。また、今年度は昨年度よりも演習量を多くこなしています(2倍以上はやっています。3倍以上やっている子もいます)。
しかし、現状は春から偏差値が3しか変わっていません。半年間という時間かけて、これしか成長していないことに何も感じないのでしょうか。危機感が無さすぎます。

③取り組み
①②から、私たちは「ただなんとなく取り組んでいる」「指示されたことを”ただ”やるだけ(それ以上のことをしようとしない)」「受験への意識が低い」などが原因だと感じています。
前回も書きましたが、とにかく今年の中3生は受験生の雰囲気が皆無です。初めて来る人が教室を見渡したら、誰が受験生かわからないでしょう。正直、今年の中1生のほうがはるかに勉強に対する意識も取り組みの雰囲気も上です。(中1生はこの中間テストでかなり伸びました。)

また、昨年度の中3生は反発心が強く、アドバイスをしても素直に受け入れないことが多かったです。しかし、教科の内容に関しては、必ず自分から質問して自分のものにしようという気持ちが強かったですし、定期テストや模試の結果に危機感を抱き、自分なりにプラスアルファの勉強をしていました。結果だけを見ても、定期テスト・Vもぎともに今年度の中3生より伸び率が大きいのは事実です。

 

本当に受験するの?
何のために勉強してるの?
中3生と接していてもこのようなことを感じてしまいます。
同じ方向(目標)を見れていないので、伝えたいことも伝わりません。
とても残念です。我々もこんな遅くまで働いているけれど、本当に彼らのためになっているのだろうかと感じるときもあります。それくらい手ごたえがありません。

 

*高3生を見習ってほしい
具体的な取り組みについては、同じ空間にいる高3生を見習ってもらいたいです。

高3生には、テスト結果に対して自ら振り返りをする習慣があり、自分に足りないものがあれば、それをどう補うかを考え実行する習慣もあります。

夏休み後半に第1志望校~第3志望校の過去問を解いてもらいました。第1志望校合格を目指すにあたり、負担となるものを切った生徒が2名いました(国立大学と私立の選択、科目の選択など)。
その選択をするにあたり、合格の可能性が高いものだけを選んだのではなく、自分がどこの大学に本当に行きたいのか・どこの学部学科に行きたいのかなどを改めて考えていました(夏までは、単に偏差値が高い順に第1志望、第2志望、第3志望…と置いていましたが)。
高3生たちは、ただ勉強をするのではなく、過去問や模試などのテスト結果が返ってきたときに、受験や志望校に対して考える時間を自ら取っています。その中で悩み事や疑問があったら、自分から相談にしてくれます(高3生も中3生と同じく口数は多くはありませんが、なによりも“良い結果を出そう、出したい”という気持ちから自ら必要だと思うことを実行する能力があります)。

また、日頃の勉強の中でこんな場面をよく目にします。
過去問や模試の○つけを行ったあと「先生!英語の品詞問題でミスすることが多いから、単語帳勉強するときに意味だけじゃなくて、もっと品詞意識して勉強します!」
「過去問やってて、だいぶ○がつくようになってきたけど、苦手で避けてきた内容でやっぱりミスしてる。今日から1週間はその苦手な内容を逃げずに重点的にやります!」と高3生の方から言ってくれます。
自分がしてきた勉強に対して、どの程度定着しているか未定着なのかを把握しようとします。未定着のものに関しては、どうやったらできるようになるか、その方法も考えています。これは去年の中3生もそうでした。今年の高3生も去年の中3生もやはり成績の伸び率は共に良いです。

目標達成にむけて現状を把握し、現状と目標との差を縮めるための手段を考えるようとする姿勢は大切なことです。現高3生も中3の頃からこの意識を持っていたので、現中3生にも持ってもらいたいです。

日頃、上記のようなことを個別に伝えても全く伝わっていないのが現状です。
そこで、来週23日(火)の夜に、中3生の集会を行います。そこで上記の内容について今まで以上に厳しく中3生たちに話をする予定です。本気で話します。

これで伝わらず、取り組みに変化が見られない場合はもうこのようなアプローチはせず、彼らのできる範囲の勉強をさせて(成績が上がるかどうかという尺度を持てないので)受験までいきます。我々としては、高校受験は結果以外にも色々とその先の糧になるようなものを得られる良い経験だと思っていますし、生徒一人ひとりの受験がそういった意義のある経験に昇華されるように1年間アプローチをしていきたいと思っていますが、今年に限ってはそれを24日以降諦めるかもしれないということです。(もちろん、先に挙げた意識の高い2名にはその先にも繋がるような“意義のある受験”を迎えられるよう変わらず一緒に頑張っていきます。)

人は他人を変えられません。自分を変えることができるのは自分自身です。そのキッカケとなるようなことを与えることしか我々にはできません。23日がそのキッカケを与える最後です。

そこで何も変わらないのであれば、“だらしない雰囲気”のまま“なんとなくの受験”を迎えるだけです。

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