新入会・体験生の小中学生への指導を通して感じたこと

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新入会・体験生の小中学生への指導を通して感じたこと

先月から小学生・中学生の体験授業のお問い合わせが複数あり、その指導をする中で感じたことを1つ書きます。

四則計算や逆算の理解が不十分

たし算・かけ算の理解はできていますが、ひき算・わり算を苦手とする生徒が多いです(小学生、中学生ともに)。

具体的には、□-6=20と26-□=20の違い、□÷6=20と120÷□=6の違いを説明できない。また、与式を機械的にしか計算できないため、文章から式を立てて答えを求められない。

九九がスムーズに言えないままになっている・途中式を書く癖がない(ノートの端っこに雑に書く)・筆算がスピーディにできない・各計算式のの原理を理解していない等、一つでも該当する子は例外なく算数・数学が苦手です。また、単純な四則計算の暗算もできていないはずです。

中学・高校へ学年が上がっても、数学の能力の土台は計算力です。数学が苦手だと自覚していても、「関数が苦手・図形が苦手・文章題が苦手」というように単元別に項目を上げる子がいますが、これは往々にして間違いであり、その根っこには必ず計算力の無さが原因としてあります。

どうすべきか

体験授業後の面談で、お母さま方にお伝え致しましたので、ここでは簡単に書きます。

①:数直線や図を用いて、四則計算や逆算の仕組みを理解させる。
②:割合や速さ等を学習している時に、公式だけに頼らず、四則の考え方を利用する。

余談ですが、算数・数学ができる子ほど、図形やグラフをノートに書き写したり、途中式をサボらずに書きます。こういった小さな所から徐々に差が開いていってしまっているのでしょう。図形やグラフを都度書くことによって、見えないものが見える(複雑な図形の中にある二等辺三角形や正三角形等の特徴的な図形・求めたい座標の位置と直線や放物線との関係・角度・補助線を引くべき場所など)ようになり、数学的な感覚が養われていきます。

また、以前も書きましたが、中学生になる前に必ず理解しておきたい単元が、分数の仕組み・割合・比・速さ・約数です。(これらの項目は、すべて割り算掛け算の見方を変えたものでしかありません。)

これらの原理を理解しないまま中学生に上がってしまうと、中学の定期テストで80点すら取れない状態になってしまいます。(偏差値50~55を超える子で定期テスト80点未満の子はほぼいません。)小学生で習ったことが理解不足で中学の授業についていけていない可能性が高いです。

原理原則に従って問題を捉え、近道を発見できる子が数学の得意な子です。
ただ与えられたものを機械的に解くのではなく、仕組みを考えながら解くことを意識して問題演習を行わなければなりません。なぜそうなるのかを自分の頭で考えながら取り組むことが大切です。

四則計算や逆算を苦手としている生徒は、この夏休みで必ずマスターする必要があります。

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