【中3生】理解してもらいたいこと
こんにちは。杉山です。
中3生に書いてもらったふり返りにコメントをして、本人のものだけでなく全員分のコメントを生徒たちには読んでもらいました。理由は次の3つのことを理解してほしいからです。①価値観が違うこと、②自分で決める・自分のために努力すること、③それぞれに強み弱みがあること、この3つを中3生には受験を通しながら実感してもらいたいです。
以下は中3生にコメントと併せて書いた文章です。
価値観が違う
偏見で申し訳ないですが。中学生の大半は「勉強ができたら偉い、頭が悪いとダメ」という考えを持っていますよね。数字で比べたときに高低があるのは事実ですが、高い=良い、低い=悪いわけではありません。それはみんなが勝手に決めていることですよね。
(たとえを挙げます)
塾の近くの文京高校(偏差値60の高校)に行きたいとなったとき、偏差値55はたしかに低いです。でも、文京高校に興味はなく、行きたい高校の偏差値が50の場合、偏差値が60であろうが55であろうが、合格できるなら変わりません。逆に偏差値65あっても、行きたい高校が70なら、偏差値65なんてその人にしてみれば悪いとしか思わないのです。
(これも何度も話している内容ですが)
先生は、受験勉強は頑張るべき、全力で取り組むべきだとは思っていません。ほどほどの努力でもいいと思っています。一般的に、勉強にかぎらず全力で取り組んだ方が周囲からの評価は受けやすい。また、全力で取り組んだ方が当人も充実感を得やすい場合が多い。でも、全力で取り組むことを強いられるのがしんどいと感じる人もいます。
だから、全力で取り組むかどうかはみんなが決めればいいと、先生は思っています。ただ、このときに注意してほしいことがあります。(つぎに続きます)
自分で決める、自分のために努力する
ほどほどの努力しかしたくない・できないという状態にも関わらず、いまの実力で手に入れられる結果には満足・納得できない人たちがいます。先生はそれはただのワガママだと思っています。ガツガツ努力できないなら、その努力量で得られる結果に満足・納得すべきだし、満足・納得できないなら必要な努力をすべきです。
志望校がなかなか決まらない人たちがいます。別にこれは仕方ありません。でも、考えてほしいことはあります。この状態で、勉強を全力で頑張るのか、ほどほどに頑張るのか。
志望校が決まっている・絞られてきている人たちも同じです。目標は決まった、でも合格できるかはみんなの日々の取り組み次第です。勉強を一番に考えるのか、そうではないのか。もちろん、半年後に後悔をしたくないなら、合格すること・勉強することを一番に考えた生活をした方がいいと、先生は思っています。
早寝早起きするのも、息抜きをするのも、スマホをお母さん・お父さんに預けるのも、志望校に合格するため、楽しい高校生活を過ごすためと思えるなら、すべきことは全部やるべきです。(スマホを預けろと言いたい訳ではありません。自分でも直した方がいいと思っていることがあるなら、直すべきってことです)。
そんなこと絶対に無理!と思うなら、どの程度頑張るのか決めてから勉強してください。高校生活を楽しく過ごしたいのか、いまを楽しく過ごしたいのか決めるのは、お母さん、お父さん、先生たちではなく、みんなです。ただ、サポートしてくれる人への礼儀として、どの程度努力するのか、サポートしてほしいのかなどはきちんと伝えるべきです。
(課題点だけでなく成長点も見てほしい)
この人はよく、レベルアップするには苦手なものと向き合う必要があると言います。向き合えているかは別として、みんなもそれは理解しているでしょう。苦手と向き合うと同時に、成長した部分・自分の強みも見てほしいと、先生は思っています。大きなふり返りをするときに、必ず成長点を書くよう伝えている理由はこれです。
先日のふり返り・1学期末の面談で「目標に届いていないから意味がない」と悔しがっていた生徒が何名かいました。
悔しいと思えたのは、自分なりに変化を感じていたからでしょう。はじめてこんなにたくさん勉強した、はじめてこんな真剣に計算ミスについて考えた、などの変化。このような変化を感じたからこそ、諦めずにまた頑張ろう!と思い、いまも勉強を続けているはずです。(励ましの言葉ではないです)。変化のない人は、ひどい結果を見ても「今回もやばいなぁ。つぎこそは勉強しないとなぁ」と思うだけで、結局何も行動しません。みんなの一年前、半年前がこんな感じでした。ほとんどの人が、こんな状態から変わりました。
ただそれでも、1学期の通知表・先日の模試の結果にやっぱり満足・納得できないと思う人は多いでしょう。だとしたら、今日の自分・明日の自分をよく見てください。過去を否定するのは簡単です。ダメだったと言っているだけでいいので。ありきたりのことを言いますが、終わったことは変えられず、変えられるのはこれから先のことです。現状に満足できていないなら、先日のふり返りに書いたことを実行しましょう。
最後に
課題だけでなく成長も見てほしいと書きましたが、一つ付け加えたいことがあります。課題点をしっかり見るべきか、成長点をしっかり見るべきかは、人によって違います。
同じ注意を何度も受けている人・他人からの指摘を深刻に受け止められない人は、自分の課題点・弱みをとくに見るべきです。一方、注意や指摘を受け何日も悩んでしまう人・成長スピードが緩やかな人は、自分の成長点・強みをとくに見た方がよいと、先生は思います。ほかの生徒のコメントを載せたのは、優劣をつける比較のためではなく、自分の強み・弱みを自覚してもらいたかったからです。