目次
中3生進学先
3年生全員の進学先が決まりました。
以下、2018年度入試組(全8名)の進学先です。()は偏差値。
〈都立〉
文京高校(60)
豊島高校(2名)(56)
科学技術高校(54)
〈私立〉
明治学院高校(67)
十文字高校(66)
駒澤大学高校(60)
郁文館高校(54)
今年の3年生は8名のみ。
都立高校志望者が5名、私立志望者が3名でした。
進学おめでとうございます。
あっという間の一年間が終わりました。色々大変なことの多い学年でしたが、無事一年を終えられてホッとしています。
3年生の皆さん、本当にお疲れさまでした。
また、一年間受験生を支えてくださった保護者の方には、感謝の念で一杯です。
子どもたちが自宅で過ごしやすい環境づくりを心がけていただいたこと。夏休みや冬休み、受験直前期の土日に、子どもたちのためにお弁当づくりをしていただいたこと。子どもたちが最後まで応援し続けていただいたこと。
本当にありがとうございました。
今年の中3生
以下、今年の3年生の振り返り。
以前にも少し触れましたが、今年の3年生は本当に本当に大変な学年でした。
3月のスタート時点の5科平均偏差値は45,7でした。
一年間の総括なので正直に書きますが、今年の中3生は学力面でも精神面でも“受験”に向いてない子ばかりでした。
今まで私たちが見てきた中で最も不安要素の多い学年でした。
そのため、8名の時点で新入会の募集を締め切り、以後この学年の入塾はお断りしてきました。
今年の3年生は一言で言うと「超頑固」な学年でした。(それに比べると、新中3生は素直でおとなしい生徒が多い学年です。)
何度かブログでも書きましたが、この学年は文句や言い訳が多く、生徒たちにアドバイスをしても、口癖のように「でも…」「無理です。」「嫌です。」と返ってきました。
(ほんの一部だけこちらのブログでも3年生の取り組みについて触れています→『現高2生の優秀さ~TSKが理想とする勉強スタイル~』)
入塾時条件を設けた理由がわかってもらえるかと……。
私たちが伝えている内容を素直に聞こうという姿勢がほとんどなく、反発しようという態度が表に出すぎていました。
次に返ってくる言葉が予想できすぎてしまい、注意している時でさえ呆れて笑ってしまいそうになるくらいでした。
指示通りに勉強を進められず、理想は高いけれど実行力が低い学年でした。(理想通り勉強を進められた子は2名だけ)
2ヶ月で3回退場(強制的に帰宅)させられた生徒もいました。学習塾で10年以上働いていてはじめての経験です。
一方で、文句も言わず、自分がすべきことを淡々とこなしてきた生徒もいました。その中の一人は、10月末まで部活動を続けていましたが、毎日部活後すぐTSKに来て勉強をしていました。ほかの生徒にくらべ勉強時間が限られていましたが、成績の伸びが非常に大きく、入試本番の得点も自己ベストを大きく更新しました。部活動や習い事を一生懸命やっている生徒は、勉強も同じだけ努力できるのだなと改めて感じました。
学力面でも不安要素が多く、国語力が非常に弱い学年でした。(現時点で比較しても現中2生の上位の子には到底及びません……。)
偏差値は30~40台からのスタートでした。
国語は学力の基礎であり、国語ができるかどうかで5教科全体の総合点が安定するか否かが決まります。
もっと言ってしまえば、国語の能力次第で狙える学校が決まってしまいます。
この点、今年の中3生は模試や過去問演習において国語の点数に大きく波があり、1教科目の国語の転び方でどうなるかわからないといったギャンブルのような受験を迎えそうな状態が最後まで続きました。
(中2の3月の国語の平均偏差値は40程度。一年間で点数を上げることはできましたが、その点数を本番の1科目目で出せるほどの安定感をつけることは非常に厳しいものでした。本番90点台を取れたのは1~2名だけ。←作文の点数によっては90点を切ります。他の子は50~80点台と大きくブレました。)
新学年スタート時の偏差値は、50を超えていたのが1名、それに対して30台が3名。
また、全科目共通で定着力が弱く(←これも国語力がないのが根本的な原因です)、各科目1度や2度の演習では殆ど何も身につけることができない状態でもありました。
3年生の単元を学習すると1,2年生の単元を忘れ、その復習をすると前にやった3年生の単元を忘れるといったいたちごっこのような状況になってしまう子もいました。
参考までに何人かの中2の3月時点での偏差値を載せておきます。
豊島高校(偏差値56)へ進学の子
国語42 数学35 英語39 社会43 理科48 3科38 5科総合41
科学技術高校(偏差値54)へ進学の子
国語37 数学53 英語43 社会52 理科51 3科44 5科総合47
明治学院高校(偏差値67)へ進学の子
国語47 数学43 英語47 社会41 理科43 3科46 5科総合44
夏を終えた時点でもほとんど志望校合格のビジョンが見えず、「今年は誰も合格しないのではないか」と思うこともありました。
とにかく個別にメニューを組み、2学期以降はそれぞれ変則的なアプローチで勉強を進めてきました。(つくづく8人で締め切ってよかったと思っています。)
2学期にも色々な事件がありましたが、冬に入りようやくなんとか合格点が見えてきたかなといった感じになり、都立の試験当日は自己最高点が5名中3名。
(去年もそうでしたが本番で自己最高得点が出るのは、入試本番が最も“楽”に感じられるよう、過去問演習時に厳しい条件を課して実施しているためだと思います。これはどの得点レンジの子にも効果があります。)
豊島高校合格の一人は、当日は約450点を取り、余裕の合格でした。
過去問演習においてほぼすべての科目で偏差値70を記録し、竹早も余裕で合格のレベルでしたが、自分の行きたい学校(部活動に惚れた)を受験し、当日は総合890/1000点程取り、危なげなく合格しました。(追記:一般入試においてトップ合格だったため、入学式で「新入生代表の挨拶」をすることに決まりました!)
もう一人の豊島高校合格の子は、試験後既に合格を確信した満面の笑みで塾にやって来ました笑
当日は自己最高点をマーク。一番不安だった国語も85~90点。
過去問演習を始めた当初は、点数に波があり最も総合点が安定しない子でしたが、最終的には常に合格点を取れるほどの安定感がつきました。
最後に
今年の中3生は、取り組みの質にムラが多く、色々な面で大変な学年でした。
変則的な計画を個別に設定し、特殊なアプローチをすることでギリギリなんとかなったこともありましたが、なんとかならなかったこともありました。
受験が近づくにつれて「1,2年生の時からもっと勉強しておけばよかった~」という声が聞こえました。
各人、中学校生活での反省点や後悔している点などがあるはずです。
高校へ進学したら同じ轍を踏むことなく、始めから全力で取り組んでもらいたいと思っています。
全員、3月時点の諸々の状況から見るとかなり伸びました。
その中でも意識の変化が一番の収穫だと思っています。
その意識を持ったまま、自分の与えられた環境で精一杯頑張ってもらいたいと思っています。
都立入試後、3年生のいない教室はなんだかとても物足りなく感じました。
「手のかかる子ほどかわいい」というのはこういうことなのかぁとぼんやりと思ったりもしました。
本当にあっという間の一年でした。
みんなの更なる飛躍を願っています。
なお、既に新3年生(現中2生)は受験生としてスタートしています。
新3年生は、現在2つの進度グループに分けて学習を進めています。
冬のあいだ、間近で受験生たちの取り組みを見て何か感じたことがあるのでしょうか、3月に入りより一層集中力が増した気がします。
素直でおとなしく、黙々と勉強する子が多い学年です。次の土日に中3内容をすべて学習し終える子もいます。
今年もまた楽しみな一年が始まりました。