【新高校2年生】春休み中に最低限やっておくべき3つの勉強

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【新高校2年生】春休み中に最低限やっておくべき3つの勉強

こんにちは。杉山です。
一昨日『新高校1年生が春休み中に最低限やっておくべき3つの勉強』について紹介しましたが、今回は新高校2年生に向けて書きます。

■大学受験の厳しさを痛感せよ

新高校2年生は、この春休み中に大学入試の問題を解かなければいけません。理由は大学入試問題のレベルを体感するためです。これについて話をする前に、話しておくべきことがあります。「大学受験の厳しさ」についてです。

大学受験が厳しい理由

大学受験が厳しい理由は3つあります。1つ目は「大学受験の倍率は異常に高い」、2つ目は「大学受験は上位60%での競争」、3つ目は「学習量が多い」ことです。一つずつ詳しく見ていきましょう。

(1)大学受験の倍率は異常に高い

中学・高校受験は受験者が、学校の所在都道府県内とその近辺の都道府県内の学生であるのに対して、大学受験の受験者は日本全国の学生です。そのうえ浪人生がいます。当然、倍率が高くなります。一般的に、複数受験できる私立は6~10倍(私立高校受験は1~3倍)で、1校しか受験できない国公立は3~4倍(公立高校受験は1.5~2倍)です。
また某予備校のデータでは、第一志望校の合格率は約10%と言われています。40人クラスの4人程度しか第一志望に合格できません。残りの36人は第二志望以下の大学に行くか、浪人することになります。そもそも学力が足りず第一志望を受験しない人もいるでしょう。
ちなみに高校受験は、生徒・保護者の方からの情報を聞く限りでは、40人クラスのうち15~20人程度は第一志望に合格できていると思います。

(2)大学受験は上位60%での競争

日本の高校進学率は98.6%です。ほぼすべての中学3年生が高校生になります。しかし、大学への進学率は58.6%です。全高校3年生のうち半分ほどの学生しか大学へは進学しません。
ここで注意しなければならないことは、高校の偏差値と大学の偏差値を同じ感覚で考えてはいけないことです。偏差値50が真ん中ですので、単純に高校生の成績上位半数が大学に進学すると仮定すると,偏差値50の高校に入学した高校生は大学受験においては最底辺付近に位置しているということです。一般に、高校の偏差値と大学の偏差値は10近く違うと言われています。つまり、偏差値60の高校に入学してかなり勉強して、ようやく偏差値50の大学に行けるということです。あくまで目安ではありますが。

(3)単純に学習量が多い

高校受験で必要な英単語は1000個、大学受験で必要な英単語は4000個と言われています。英単語だけでも4倍の量があります。もちろん、勉強量と勉強時間が正比例するわけではありませんが、英単語だけでも高校受験の4倍の勉強時間が必要ということになります。
実際は英単語だけ勉強すればいい訳ではありません。ほかに熟語、文法・語法、構文、長文、リスニングなどが英語にはあります。多くの受験生がひとまず目標とするGMACHを受験するなら、単語2冊、熟語1冊、文法・語法4冊、構文1冊、長文5冊、リスニング2冊、合わせて15冊は絶対にこなさなければならないテキストの冊数になります。
これに志望大学や学部によってプラスα必要になります。また過去問演習や他教科の勉強も考慮しなければなりません。さらにすべての勉強が計画通り進むことはほぼありませんので、スケジュールに余裕をもたせておく必要があります。これらのことを踏まえると、高3の夏休み終了時点までに上記の内容は終えておく予定でないといけません。
さて新高校2年生は、これらのうち何冊終わっていますか?おそらく2冊か3冊程度しか終わっていないでしょう。残り1年半で10冊以上のテキストを定着させなければなりません、今のペースでは100%終わらないですね。また、これ以外に文系なら国語と社会、理系なら数学と理科、国立を目指すなら全部で7科目8科目の勉強があります。高校受験とは比べものにならないほど学習しなければならない量が多いです。

ここまで「大学受験の厳しさ」について書いてきましたが、これらのことは改めて三者面談で伝えます。ここからは、新高校2年生は春休み中に最低限やっておくべき勉強について書いていきます。

春休み中に最低限やっておくべき3つの勉強

やっておくべき勉強は以下の3つです。大学入試問題のレベルを体感するために入試問題に触れていきますが、どの問題も受験生にとっては基本レベルです。

【1】英語、共通テスト・リーディング
共通テストの試行調査の問題(H30年度)を解きます。授業で扱う問題は「大問2番A問題」「大問2番B問題」「大問4番」の3つです。英語・数学・化学は1つの問題を解いて・解説を受けて・復習をするのに3時間はかかります。ですので1教科だけで約10時間の勉強時間は必要です。

【2】数学、青チャートⅠA
私立大学、国立大学で出題された問題を解きます。3章「2次関数」EX90、4章「図形と計量」EX120、7章「確率」EX41を授業で扱います。

【3】(理系なら)化学、セミナー化学基礎
数学と同じく私立大学、国立大学の入試問題を解きます。3章「化学結合」60、5章「化学変化と化学反応式」132、7章「中和と塩」162の3つを授業で扱います。

もしくは

【3】(文系なら)古文、センター試験
センター試験の過去問(2010年度)を解きます。この1題を解いて・解説を受けるだけでも5時間以上はかかります。この1題を解くだけでも十分に大学受験の問題が難しいことを実感するでしょう。

以上3つは必ず取り組まなければなりません。
ここでしっかり勉強して大学受験の厳しさを理解しない限り、大学受験は絶対に成功しません。大学受験も高校受験と同じく第一志望に合格したいと考えている生徒、高校受験は希望の学校に行けなかったので挽回したいと考えている生徒、この春休みにはやるべきことは明確です。

最後に

新高校2年生は、この春休みで大学受験の大変さを痛感してください。
高校2年生はまだまだ基礎中の基礎を勉強している段階です。それはたしかです。しかし、その勉強だけでは受験に対する意識に変化は生じないでしょう。だから、入試問題に触れることで変化を起こしましょう。他学年の記事にも書きましたが、気持ちの変化を起こすには行動の変化が必要です。

大学受験なんか大変そうだなぁ~と思っている程度では足元をすくわれます。高校2年生は受験を意識して勉強していかなければならない学年です。この一年間の取り組みで2年後の結果は決まってきます。

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