作文指導の様子。【都立高校入試】

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続けられることも才能のうち

こんにちは、橋本です! 都立一般入試まで90日を切りました。中学校の定期試験も終わり、受験生にとってのビッグイベントは「高校入試」を残すのみ。今後の授業については、入試のための勉強(過去問の演習や、個々の課題に応じた既習分野の復習)を受験前日まで進めていきます。

得点が上がってこなくても粘って、辛くても我慢して、入試本番の得点を向上させられるか。実際には、一番頑張らなければならないのは受験生ですが、彼らの気持ちを支えていく点では、ここは私たち講師陣の腕の見せ所でもあると思います。

今回は、都立入試にここ10年以上出題されている「作文」の話をしてみたいと思います。受験生の皆さんにもぜひ読んでほしい内容です。

大事なことは「書ける能力」ではなく「書こうとする気持ち」

受験生の国語の授業では、都立入試対策の一環として作文の練習をしています。都立入試の作文は、ある文章題を読んでそのテーマに即した内容で書くというのがメインです(ここ十数年、同じ傾向が続いていますので今年度も同じような問題が出ることが想定されます)。配点は10点満点で、選択肢の問題2個分の配点があります。偏差値の高い高校を受験する生徒については満点を目指し、それ以外の生徒についてはできるだけ加点できるようにする(最低でも5点以上)ということを目標としています。同時に、文章を実際に自分の手で書いてみることを通じて、国語の文章がどのように構成されているのかを学んでもらいたいというねらいもあります。

作文に限らず国語の授業の様子を見ていると、作文を書くのが苦手な生徒が多い印象を受けます。もしかしたら「難しそうなテーマだから書けない…」と思い込んでいるだけなのかもしれません。

そこで最初は、「時間制限を設けない」かつ「書きやすい簡単なテーマ」で練習をしています。実例を挙げてみたいと思います。

(画像はクリックで拡大できます)

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左が実際の生徒の答案、右が私がこの生徒の答案をもとに清書をした模範解答です。テーマは「中学3年間で思い出に残っていること」。どんなことを書いてもOK、ただし条件として160字(8割)以上は絶対に書く段落を「体験」と「理由」の二つに分けることを必ず守るように伝え作文をしてもらいました。

意外と赤(修正)が入っていないのが分かるかと思います。正直なことを言えば、採点をした私が「あれっ?こんなに文章書けるんだ」と驚いたぐらいです。

ただしこの生徒は、作文の練習をするまではほとんど文章が組み立てることができず、模試でも一切点数が取れない状態でした。

作文を書く能力を身に付けてもらうことはもちろんですが、生徒たちに「絶対に書けるようになるから!」という気持ちと安心感を持ってもらうことに、私は特に気を使います。生徒はできないことに対してはナーバスになりがちですが、逆にできることについてはどんどん吸収してやってくれます。

ちなみに先程の答案を作ってくれた生徒は、直近の模試で10点満点中7点を取ることができました。

「練習したから書けたのかも?」と、本人がとても嬉しそうに報告してくれた様子を見て、私もさらに気合を入れて授業に臨もうと思えた一幕でした。

 

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