3年生たちへの指導を振り返って改めて感じたこと【新年度に向けて】

目次

はじめに

先日、都立高校入試の合格発表が終わり、TSKの2016年度が幕を閉じました。(すでに新学年がスタートし、新3年生は模試の過去問を解き、1年後の受験をイメージしてもらっています。)

前回の予告どおり、今回は、中学3年生たちへの一年間の指導を振り返って改めて感じたこと、そしてこれからも絶対に変えずにやっていきたいことについて書いていきたいと思います。

 

一年を終えて、やっぱり今年も感じたこと。

一年を終えて、改めて感じたこと。そして、毎年一年を終えて思うことが2つあります。

それは、

1 常に生徒が主役であること

2 その生徒のものさしで成長を測ること

です。

かなり当たり前のようなことですが、あまりこういったことを慮らずに「つべこべ言わずに勉強しろ。」という感性が強すぎる塾が多いように感じています。

子どもを混乱させている事に気付かないまま、先生がむりやりぐいぐい引っ張っていこうとするケースが多いように思います。このような状態では、子どもたちは今どこを歩き、どこに辿り着こうとしているのかわからないまま時間だけロスしていきます。

これは、私たちが以前働いていた塾でもそうでした(これがとにかく嫌で私はその塾を辞めました)し、TSKに通っている子(そして保護者の方)の多くがそういった雰囲気が苦手で前の塾をやめて、うちに転塾してきています。

 

常に生徒が主役であることとは

今年の受験生は、それぞれの学力に大きな差がありました。TSKが考える学力とは、偏差値だけではなく、定着までに必要な演習量や時間、勉強スタイルなども含んでいます。)新しい知識を5分で理解できる生徒もいれば、5ヶ月やってもなかなか定着しない生徒もいました(生徒のやる気がないわけではありません。むしろ今年の3年生の勉強に対する気持ちはかなり強かったです。)。見るだけ単語を覚えられる生徒もいれば、先生と口頭でのやりとりをしてやっと覚えられる生徒もいました。

先生(大人)から見れば、「なんでこんな簡単なことにつまずいてしまうのか」と思いことがありますが、どれだけ考えても変わらないことは、事実として子どもがそこでつまずいているということです。
もちろん、個々の性格や能力を考慮せずに指導をすれば、先生にとっては労力が少なくて済みます。ただ、それでは個別指導の意味がないと思っています。生徒が先生の指導スタイルに合わせるのでは集団塾と同じです。先生の指導が合わない生徒は、はじかれてそのままフェードアウトするだけです。

勉強のの主役は常に生徒でなければなりません。先生が生徒の性格や能力を把握した上で、それに応じた指導を行うことは、当然のことだと改めて感じました。

 

その生徒のものさしで成長を測るとは

学校の定期テスト(2年次も3年次も)では20点~40点しか取れなった生徒が都立入試では50点~70点を取ることができました。彼女が難しい入試問題で高い点数が取れた要因の一つに、お母様が彼女のものさしで成長を評価してくれたことが挙げられると思います。
彼女は姉兄にくらべ、勉強が苦手であり、勉強時間や演習量を積んでも、なかなか結果に繋がらず、お母様も彼女に対して厳しいことを言うことがありました。ただ、私たちはお母様に、「表面的な点数だけで評価するのではなく、以前にくらべ成長した点(お母様から言われなくとも自宅で勉強するようになった、計算問題はすべて○がついた等)を見てほしい」と伝えてきました。

他の子たちも同様に、それぞれの性格や能力に合わせて様々なアプローチを行ってきました。

子どもによって成長の幅は異なりますし、どうしても大人は自分の経験に基づくものさし(あるいは兄弟との比較や周りの子との比較)で子どもを測ろうとする癖があります。ただ、子どもにとっては、その大人のものさしで評価されることが嫌であり、子どものやる気をなくす原因にもなるのです。

その後、お母様が徐々に彼女のものさしで見るようになったことで、彼女も勉強に対して前向きになり、受験に対する真剣さも変わりました。子どもは周囲の大人が自分をどのように見てるかということに非常に敏感で、それが子どもの気持ちや行動に大きく作用すると改めて感じた出来事でした。

相対評価だけではなく必ず絶対評価をする、ということが子どもたちの成長には必要なことだと思っています。

 

さいごに

私たちもまたこの一年間でいろいろな事を学び、成長してきたと確信しています。
この一年間で子どもたち、お母様たちから学んだことを活かして、新たな一年を歩んでいきたいと思います。

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