【定員状況】中1:残り5名 中2:残り6名 中3:満員 高1:満員 高2:残り3名 高3:満員

【受験体験談2021】戸山高校進学のOくん

目次

【受験体験談2021】戸山高校進学のOくん

自分は中学2年生の秋に入塾しました。自分は勉強が好きではなかったのですが、良い成績や高い点数をとらなければいけないものだと思っていたので、テスト前に勉強をしないことはありませんでした。だから、テストではそこそこの点数はとれていました。だけど、すべての教科でとれていたわけではなく、定期テストごとに3つほどの教科でミスをしてしまい、50点くらいのものがありました。
自分はTSKの前に一時通っていた塾の印象があまり良いものではなかったので、はじめてTSKに来た時には若干不安を感じていました。静かすぎて周りの人が黙々と勉強しているのを見ると、自分も集中せざるをえない雰囲気でしたが、なぜか質問はしやすかったです。先生方が接しやすく丁寧に教えてくれるので、それで質問をしやすかったのかと思います。

通塾を始めてから定期テストの勉強方法や学校の授業の受け方などが変わっていきました。定期テストの勉強方法については、それまでの、最低限提出物は終わらせて余裕があったらノートを見返してテストを迎えるような効率の悪い勉強から、提出物は1週間前には終わらせて、そこからどんどんわからないものを無くし詰めていったり、暗記物は自分で説明できるまで覚え直したりなど、完璧を目指すようなものになりました。また、それとともに勉強を始める時期も変わり、定期テストの1週間前から勉強をし始めていた通塾前から、通塾後には3週間前ほどから対策を進めるようになりました。ほかには、塾で予習することで学校での学習が格段にわかりやすく、吸収しやすくなりました。そのおかげで、テストでミスをする教科が減ってミスをしても8割を切ることはなくなりました。

中2の冬に受けた模試で偏差値50が出て、学校の中と外での自分の順位が全く違うものだと実感させられました。正直、それまでは学校でそこそこの成績をとれていたので、初めて結果を見た時は少しショックを受けました。だけど、その時はショックを受けて少し焦っただけで、頑張ろうという気持ちは皆無でした。それからはコロナで学校が休校になったり、塾もオンラインの授業になったりで、中3の6月まで受験生という自覚はありませんでした。だから、志望校や自分が望む高校生活が見えているわけはなく、ただ先生たちから出された課題をこなしているだけで、受験生らしい行動はとれていませんでした。

受験が自分事になったのは中3の11月でした。これまで、母や友達など外からの影響で何事も判断していた自分が、自分の意志で志望校を決めることができました。自分ははじめ私立にするか都立にするかで悩んでいましたが、高校卒業後のことを考えて決めました。大学附属の私立高校にしたら、ほとんどの人が内部進学をしていくので、もし自分のやりたいことや興味のあることが見つかった時に、他大学の受験をしづらくなってしまうと考えて、都立高校を志望校にしました。

都立高校を志望校にした後も都立の2つの高校で迷っていました。都立高校の一つは共通問題の高校で、もう一つは自校作成の戸山高校だったので、高校入学後の勉強が大きく変わってくる。自分は今まで、大きな挫折を経験したり、困難な環境で過ごしたりすることが少なく、このまま大人になったらダメだ、自分を変えたいと思っていました。共通問題の高校にしたら、今までの環境とあまり変わりなく、自分自身の変化にあまり繋がらないと感じていました。自分が変われそうな戸山が良いと考え、内申がどうであれ高みを目指すことにしました。どの高校に行きたいかより、どんな自分になりたいかで志望校を決めました。

戸山の過去問は内申が発表されてから解き始めました。過去問を解き始める前に自校対策の授業を先生たちとしている時は、割といけるかもと思っていましたが、いざ戸山の過去問を解くと全然点数が取れなくて、最初の方はEやD判定ばかりで、良くてもB判定で合格の可能性は2~3割でした。そこで大問の解く順番を変えたり、ペース配分を変えたりなど、テストの受け方について先生たちと考え直しました。このおかげで理社や英語は点数が取れることが増え、テスト中も焦ることが減りました。しかし、それだけでは改善できない教科もありました。数学です。過去問を解き始めてからの授業で、武井先生からそれまでずーっと指摘されてきたことを、より強くたくさん注意されました。だけど、自分にはそのアドバイスを言葉では理解しても、行動に移すことができなくミスを繰り返していました。自分なりに意識して過去問を解いても、アドバイスされたことができなくて悩みました。国語と数学は平均点を下回ることが多くて、平均点より20点低い時もありました。国語と数学のどちらか1教科だけで合格の可能性をなくしてしまうことが何度かありました。

都立推薦前の過去問演習の日に、受験校のことで話があるから残るように杉山先生から言われました。戸山が厳しい時のことを考えて、都立の第二志望と私立併願校について考えるよう言われました。自分はそのときに数学の点数が取れないことを相談しました。日頃の勉強やテストで注意することや意識することを、もう少し具体的に考えた方がいいと話されました。
学校の授業中も推薦入試中も、自分のミスやテスト中に思っていることなどについて考えて、ノートに書き出して具体的な解決法を見つけようとしました。自分の性格や特性についてかなり考えました。数学以外の教科も、それまでよりも具体的な対策を考えました。これをやっていくうちに、徐々に点数が安定するようになり、1教科でテストをダメにするようなことはなくなりました。

取り下げ前の3回分の過去問はC判定・A判定・B判定でした。そこでまた自分自身について深く考えました。都立は1校しか受けられないけれど、第一志望と第二志望がどっちも都立で、第一志望を受ければ合格の可能性は半々。第二にすれば合格する可能性は高いけど、それではこれまでとあまり変わらない気がする。でも、併願の私立よりは第二の都立の方が行きたい。など、沢山考えて沢山相談しました。その結果、やっぱり自分自身が大きく変われると思う第一志望を受験することにしました。受ける高校を決めてからも、各教科のテストの受け方や試験中のイメージを、毎日先生たちに相談して自分で考え直しました。合格するという気持ちが行動に表れていた気がします。

入試当日、試験会場に向かう時には「この1日だけで全てが決まってしまうのか」という、寂しい感情が湧いてきました。ご飯も喉を通らないくらい緊張すると思っていましたが、実際はそんなことはありませんでした。緊張しすぎることなく全くしないわけでもなく、程よい緊張でした。休憩時間は解くことだけに集中できるように、気持ちの切り替えや試験中のイメージトレーニングを続けました。試験中のことは、ほとんど覚えてないほど、周りを気にせず集中して解けたと思います。長丁場だったので、ブドウ糖をとれるドリンクを持ってお守りのようにしました。

テスト後に自己採点をしたら「いい勝負ができたと思うよ」と杉山先生から言われ、受けに行くだけの入試にならなくてよかったと思いました。合格したことはもちろん嬉しいのですが、この受験を通して自分自身のことを深く考えられたことが自分的には一番の収穫だと思います。高校受験で変わったこともあれば、課題のままのものがあるので、高校ではその課題に挑戦していきたいです。

目次

後輩へのアドバイス

自分自身について2年生の時以上に考えて、自分の性格や特性を理解して、自分に合った勉強の仕方を見つけていくことが大事だと思います。そのためには、先生や家族、友だちに沢山相談してください。相談してもらったアドバイスについて自分で考えたり実践してみたりして、自分に合わなければ別のアドバイスをもらう。これを繰り返していれば、きっと自分に合った勉強方法は見つかるはずです。受験頑張ってください。

 

【保護者メッセージ2021】戸山高校進学のOくんのお母さま

息子の高校受験は、我が家にとっても初の高校受験だったので、何からどうすればいいのか手探りの日々でした。特に、昨年度はコロナ禍の受験ということで、学校見学も説明会も開催の日時、方法、内容が決まるまでも時間がかかるという異例尽くしでした。2年生の秋に、都立の合同学校説明会に行ってみようと誘っても、不機嫌になり、説明会より塾に行く、と断られる始末。本人がなかなか行きたい高校はもちろん、やりたいこともはっきりしない状態でした。

そんな中、緊急事態宣言、休校という状況の受験学年が始まってしまいました。中学受験と違い、高校受験は本人の考え、意識が大事だと考えていたので、親としては見守るスタンスを第一にしてきました。人数を制限しての学校説明会が開かれるようになっても、全く本人のモチベーションは上がらず、都立用の受験勉強をただ進めているうちに、夏が終わってしまいました。中学の面談の為に、とりあえず志望校を決める段階では、本人の性格や生き方から、安全な受験の道を紹介すると、じゃあ、それで行ってみようかな…という気持ちになりかけていました。都立の学校説明会の申し込みは、開始10分も経たないうちに定員になってしまう状態だったので、予約できないままでした。
大学附属の私立高校を第一志望にしそうでしたが、最終的に志望校となった都立高校の学校説明会の再募集があったので、念のため、家族総出で申し込み作業をして、予約をとっておきました。その説明会に行った後、少しずつ自分と向き合う様子が見られるようになり、最終の進路希望の提出前日に、安全な受験ではなく、挑戦の受験にすると自分で決断しました。正直、決断時期のあまりの遅さに、不安はありましたが、親の示した道ではなく自分で考えた道を選んでくれたことが一番嬉しかったです。

都立を第一にすると決めた後は、自校に挑戦するかどうかを決めるまでが大変でした。メンタル面で、かなり揺れ動いている息子をどうフォローできるか、こちらも試行錯誤でした。最終的には、とにかく、無事に試験を受けられるように健康面を支えることを大切にしました。また、遅くに帰宅する息子に合わせて夕飯を用意して、一緒に食べながら、話の聞き役になること、どんな決断も結果も失敗ではない、という話をし続けました。息子のように、自分で行きたい高校が見つけられずにいる場合は、可能性を広げるための手助けは必要だったと感じ、念のため予約を入れておいてよかったと思いました。
学習内容については一切アドバイスも口出しもせず、先生方にお任せでした。また、先生方には学習面だけでなく、本人の考え方についてもじっくり話していただけたことで、迷い苦しみながら、志望校を決めて挑戦するという貴重な経験ができたと思います。実際に学校を見ること、学校の説明を聞くことはやはり大切だと感じました。まだ今年は難しいかもしれませんが、お子さんが少しでも関心があるのなら、2年生のうちに少し見学をしておくのもいいかもしれないと思いました。

入試当日、夜遅くまで採点していただいた杉山先生から「いい勝負ができたんじゃない?」という言葉をかけていただけたことを清々しい表情で話してくれました。
本人には、まだ本当に自分がやりたいことを見つけられていないことに焦らず、充実した高校生活を送る中で、また悩み苦しんで成長してくれたらと思っています。

今後もどうぞ、よろしくお願いいたします。

目次
閉じる