【受験体験記2020】法政高校進学Hさん

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【受験体験記2020】法政高校進学Hさん

長かったようであっという間だった受験生活。私はこの受験生活の中で学力に加えてたくさんのものを得られたと思います。
私はTSKに入るまで典型的な問題児でした。例えば学校のものを壊したり、友達にいじわるしたり。勉強面では定期テストで1桁や10点台が当たり前で、授業なんて聞いていることの方が少なかったです。
しかし、この塾に来てその全てが変わりました。
私は小学校4年生の頃からチアを習っていて、高校に入ったらチア部に入ると決めていました。このままではチア部がある高校に入れないと、半ば母に脅されて塾に通い始めました。

初めてTSKに来たとき、前に通っていた塾と雰囲気が違いすぎてとてもビックリしました。前の塾は、行っても怒られるだけで、周りの子よりレベルが低かった私はバカ扱いしかされていませんでした。TSKはバカ扱いどころか怒りもせず、できるようになるまで何度も教えてくれました。同じ塾でもこんなにも違うものなんだと思ったことは今でも覚えています。
しかし、すぐに勉強ができるようになったわけではありません。勉強をしたことがほとんどなかった私は、先生に手取り足取り勉強を教わりました。そして入塾してから初めてのテストでいきなり80点を取ることができました。ビックリしましたが、すごく嬉しくて自分に自信がつき、少しずつ先生の指示がなくても勉強を進められるようになりました。

そこからどんどん成績が上がっていったと言いたいところなのですが、そういうわけにもいかず、次のテストはボロボロ。その次のテストはもっとボロボロで、この時初めて勉強で悔しいという感情を抱き、何度も泣きました。
今までの私は一生懸命頑張ることが大嫌いで、何をするにもテキトーにやり過ごして逃げていたので、壁にぶち当たるという経験をしたことがありませんでした。「頑張っているのに、なんで?どうして?」そう思うことしかできなかったです。そんな時、杉山先生から「こうやって壁にぶつかった時に、どうするか自分で考えることが大事なんだよ」と言われ、先生は私に足りない部分の話をたくさんしてくださいました。
それから、闇雲に勉強をするのではなく、どうして点数が取れないのか、どうやったら点数が取れるのか考えながら勉強するようになりました。その結果、中2の2学期期末テストは、今までで一番良い点数を取ることができました。
当時はたくさん悩み辛かったですが、この経験を通して自分で考えることの大切さを学べ、とてもいい経験になったと今では思います。ここまでは2年生の頃の出来事で、この先は3年生になってからの話です。

3年生になるといよいよ志望校を意識し始めました。はじめに書いた通り、私は高校でチア部に入りたいと思っていました。いろいろな高校を見に行く中で、夏休み明けに法政高校を目指すことを決意しました。
しかし、その時の内申は35、偏差値は50前後で、法政高校には程遠いものでした(中2冬は内申31、偏差値40でした)。法政高校へ行きたい気持ちをバネにして、平日は放課後6時間、土日は15時間くらい勉強しました。目標に向かって勉強することは全く苦ではなく、むしろすごく楽しかったです!

法政高校は推薦受験者には一般入試で20点加算されるというシステムがあったので、まずは推薦受験の基準である内申38を目指して勉強しました。35から38までたった3だけ上げればいいだけなのですが、それがとても難しくて大変でした。
授業中は挙手をする、積極的に質問にいくという当たり前のことを常に意識しました。そして、最後の内申が決まる定期テストで私は大きな選択をしました。それは社会を捨てるということです。一番苦手で、一番時間のかかる社会を勉強しないことで、他の取らなくてはいけない教科に時間を割くためです。このような選択をできるようになったことは、私にとって大きな成長だと思います(前は少しでも可能性があると、それを捨てられない性格でした。しかし、そのせいで結局すべて中途半端になってしまう。それを何度も繰り返していました)。
テスト結果はどの科目も3年間で一番いい点数を連発し、さらに数学で100点を取ることができました。自分の能力を最大限にテスト結果に反映するために、たくさん考えたからこその結果だと思いました。自分が取った点数が信じられないくらい嬉しかったです。内申の発表日、今日で推薦が受けられるか受けられないかが決まると思うと緊張でドキドキが止まりませんでした。結果はなんと内申が38!晴れて推薦入試を受けられることになりました!嬉しすぎて跳ねて喜びました!

それからは推薦の勉強をひたすらするのみでした。限られた時間の中で自分がやるべきことを考えて勉強する。できなくて何度も心が折れそうにもなりましたが、同時にやりがいも感じ、この時期が受験生活の中で一番楽しかったと思います。

そして迎えた推薦入試の日。
前日は緊張していましたが、当日になると意外と強気でいられました。テストも国語と数学に手応えを感じました。しかし、英語でいつも解ける問題が全く解けずに焦ってしまい、英語はボロボロでした。
結果は不合格。練習通りできれば合格できたはず。自分が緊張したせいで落ちてしまった。とてもとても悔しかったです。発表当日は正気でいられましたが、日が経つにつれてどんどんダメージが大きくなりました。それと同時に一般入試への恐怖もどんどん大きくなり、勉強しないことが不安で仕方ありませんでした。寝る時間を削って勉強しても過去問の点数は上がらず、むしろ下がり続けました。
その時、杉山先生に「勉強量や学力の問題じゃなくて気持ちの問題だよ」と言われました。その時の私は不安を解消するためだけに勉強し、何がいけなかったのか、どうすべきなのかを考えることから逃げていました。先生と話した結果、丸一日勉強しない日を作ることになりました。一般試験まで残り10日しかないのに、私は一日中ベットで横になりながらぼっーとしていました。何もしないということがすごく苦痛で、勉強したいという衝動に何度も駆られ、耐えるのに必死でしたが、いつの間にかいろいろなことを考えていました。よくここまで来れたなと自分のことを褒めたり、過去のことを思い出して泣いたり。他の受験生からしたら無駄に思えるかもしれないけれど、あの無駄な時間を過ごすことで、久しぶりに自分と向き合い、気持ちを整理することができました。それまでは、悪い点数を取ったら落ち込み、「落ちたらどうしよう」と悩むだけでしたが、悪い点数をとっても点数ではなく、どこができていないか、何故できなかったかを考え、前向きに勉強するようになりました。あの一日があったからこそ、合格できたのかもしれないです。

そして、とうとう一般入試の日がやってきました。
推薦入試の日は強気でいられたはずなのに、この日は怖くて怖くて心臓が止まりそうになりました。高校に着くと推薦の時の恐怖が蘇えったのと、今までの努力を思い出して、涙が自然に出てきました。教室に向かうのが嫌で仕方なかったです。
しかし、やるしかありませんでした。気持ちを入れ換え、テストに臨みました。国語は練習通りできた。数学が難しくて手応えを感じなかったけれど、英語で取り返せばいいと思い、落ち着いて解くことができました。そして終わった瞬間今までに感じたことのない達成感を得られました。「これでダメだったら、仕方ないな」と思いました。推薦のような自滅はせず、自分の力を最大限に発揮して後悔はありませんでした。

翌日が合格発表でした。その日は併願校受験日でもあり、試験中もずっと不安で落ち着いていられなかったです。試験が終わって合格発表ページを開くと、私の番号はありました。しかし、そこは合格者欄ではなく、繰り上げ合格の候補者の欄でした。嬉しいのか悲しいのかよくわからず、複雑な気持ちでしたが、私にはクヨクヨしている暇はありませんでした。法政高校の合格は確定ではなかったので、第2志望である都立高校も受けることになりました。私はしばらく理科と社会をやっていなかった分、他の受験者と2科目分の差があるところからのスタートでした。10日間必死に理科と社会を詰め込みました。日が過ぎるのはあっという間で、すぐに都立入試の前日になりました。「今日が最後、今日で受験勉強が終わる」そんなことを考えていたらいつのまにか泣いていました。勉強している間は早く終わりたいと思っていたはずなのに、いざ終わるとなるとすごく寂しくて本当に嫌でした。

都立入試と定期テストが終わり、気がついたら3月2日になっていました。都立の合格発表日、そして法政高校から繰り上げ合格の電話がかかってくる日。先に都立の発表があり、合格。あとは、繰り上げ合格の連絡を待つのみでした。しかし、どれだけ待っても電話はかかってきませんでした。1分がとても長く感じ、時間が経つにつれてどんどん不安が大きくなっていきました。諦めはじめた時、着信音が鳴りました。繰り上げ合格の電話です。その瞬間涙が溢れ出てきました。人生で一番嬉しかったです。頑張って良かった、努力って実るんだな。そう思った瞬間でした。

私はこの受験生活を通して別人になりました。考え方や人との接し方など私の性格全てが本当に変わったと思います。それは杉山先生から、勉強以外にもたくさんのことを教わり、刺激を受けていたからです。
また、たくさん悩んで心が折れそうになった時に、私のことを支えてくれた家族や友達そしてTSKの先生たちがいたからです。その支えがあったからこそ私はここまで頑張れたし、中学の定期テストで1桁を取っていた私が法政高校に合格することができました。辛いこともたくさんあったけれども、それも含めて大切な思い出です。この2年間の経験は、私にとって一生の宝物です。本当にありがとうございました。

後輩へのアドバイス

私ができるアドバイスは2つです。ひとつは周りの人への感謝の気持ちを常に持っていて下さい。受験を1人だけの力で行うということは絶対に不可能です。先生方、家族、友達、様々なひとの支えがあるからこそ私たちは受験ができます。それに、自分の事を応援してくれている人がいます。そう思うと勉強をさらに頑張ることができると思います。
もうひとつは中学3年生を楽しんでください。受験生ということで勉強も大事ですが、中学3年生として過ごす時間は1年しかありません。中学の友達と一緒に帰ったり、学校の休み時間に話したり。当たり前のことかもしれないけど、それができるのは後1年間だけです。だからそういうくだらない時間を今までより大切にして、その時にしか出来ないことを精一杯楽しんで欲しいです。
辛いこともあるかもしれませんが、一生懸命やればやるだけ結果はついてくるし、何より達成感を味わえます。受験が終わった後、みんなが私達のように「受験楽しかった!」と言って終われる受験生活を送れることを心から願っています。応援しています。頑張ってください!

個別エピソード

Hさんは、これまでの塾生の中で、成績が最も伸びた生徒の一人です。彼女は通塾前は定期テストで30点~40点ばかりでした。通塾の2年間で定期テストは200点以上、評定は13上がりました。
今年最もチャレンジしたのは彼女かもしれません。現状の自分のレベルは関係なく志望校があり、その目標に自分自身を引っ張ってゆくように勉強していました。ゴールに向けて勉強する、現在地とゴールの間を埋める勉強を人一倍してきた彼女は、モチベーションの質が周りよりも抜き出でていました。
精神面で不安はありましたが、本番では自分の力をきっちりと発揮しました。そこに彼女の覚悟と意気込みを見た気がします。努力は必ず報われると簡単には言えませんが、やはり努力を貫かなければ結果は付いてこないことを改めて気づかせてくれました。

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