【中3生】進学先と一年間の総括【2021年度入試組】

目次

2021年度中3生進学先

2021年度入試組(全11名)の進学先です。( )は偏差値。

都立高校

戸山高校(72)
北園高校(63)
井草高校(60)2名
鷺宮高校(51)
千早高校(48)

国立高校

お茶の水女子大学附属高校(78)

私立高校

早稲田実業高等部(76)
東京農業大学第一高校(65)
頌栄女子学院高校(-)
駒場学園高校(47)

今年の3年生は11名。
都立高校進学者が6名、国立高校進学者が1名、私立高校進学者が4名。都立高校の合格率は100%でした。
中3生の皆さん、進学おめでとうございます。

今年の高校受験を振り返る

受験勉強を始めた頃は、最も消極的な学年、「TSK史上最も学力が低い学年」よりも学力が低い学年、と言われていた今年の中3生。勉強を作業的にしかできない生徒が多い上に、指示されたことすら守れない生徒がいました。受験勉強を始めてから半年間、このような状態が続きました。
この酷い学習態度・意欲から、成績の伸びが例年の半分も見込めないと、我々は思っていました。しかし、夏頃から少しずつ変化が見られ始めました。それがこれまで書いてきたブログからも窺えます。

昨年2月のブログ記事で次のような内容を書きました。
『【凄惨な結果】中2生、模試の過去問を解いてみた【2021年度入試組】』
①:学年全体の平均偏差値は3科40.4、5科40.3
②:「TSK史上最も学力が低い学年(現高1)」を下回る結果
③:定期テストで5科400点を取れていても、実力テストは偏差値45以下
④:文京高校レベル(偏差値60の高校)以上をクリアしている生徒はゼロ

昨年6月のブログ記事
『中3生】現状と今後の学習予定【6月】』
①:できないものを放置する生徒が多すぎる
②:先生たちの指示に従えている生徒はゼロ

昨年8月のブログ記事
『【中3生】1学期期末テスト結果(2020年度)』
①:定着度100%を目指して勉強していない
②:提出物を手を抜かずに取り組めていない
③:はじめて5科400点を取れた生徒が3名いた

昨年8月のブログ記事
『【中3生】学年平均偏差値50届かず(第3回模試結果)』
①:依然「TSK史上最も学力が低い学年」より低い結果
②:授業で教わったことを活かせる生徒がようやく出てきた

昨年9月のブログ記事
『【中3生】2学期中間テスト結果(2020年度)』
①:90点台の答案が前回より増えた
②:50点前後だった副教科のテストが80点~90点後半まで上がる

昨年11月のブログ記事
『【中3生】Wもぎの結果【2020年10月】』
①:「TSK史上最も学力が低い学年」との差が偏差値1までに縮まる
②:文京高校レベル(偏差値60の高校)以上をクリアしている生徒は3名、あと20点でクリアする生徒は2名

例年、夏に成績が上がる生徒は半数ほどいますが、今年はほとんどいませんでした。代わりに2学期に内申が大幅に上がった生徒、冬以降に偏差値が大幅に上がった生徒は例年よりも多かったです。その結果、秋の時点では挑戦校であった高校を受験校に選ぶ生徒もいました。しかし、受験校の目安偏差値・内申を、両方とも取れている生徒数は全体の1/3だけ、入試まで1ヶ月を切った時点でも合格可能性90%の生徒は半数、可能性50%程度の生徒が半数という状況でした。昨年度と同じく今年度も厳しい受験になると、我々は覚悟していました。
このような経緯があっての全員合格という結果でしたので、非常に嬉しいです。中3生みんなの学力的な成長、精神的な成長がこの結果に繋がったと思います。

受験生たちの成長

中2冬の5科平均偏差値は40.3、平均換算内申は43.6でしたが、最終進学先の平均偏差値は58.3、平均換算内申は50.7でした(内部進学除く)。
参考までに、【1】中2冬~中3冬の総合得点の推移、【2】3人の中2冬の偏差値と中3冬の偏差値、を載せておきます。

【1】中2冬~中3冬の総合得点の推移

*総合得点・・・内申点を含めた1000満点の得点
*文京高校(偏差値60)に合格するには780点が目安です

中2冬(8名)

770、644、590、541、517
504、429、406
教室平均:550.1点

中3春(10名)

818、721、660、644、627
573、561、508、504、502
教室平均:611.8点

中3夏(9名)

915、786、744、739、735
707、548、527、462
教室平均:684.7点

中3秋(9名)

916、862、814、769、761
668、642、556、551
教室平均:726.6点

中3冬(9名)

912、847、829、792、788
774、691、618、562
教室平均:757.1点

【2】3名の中2冬の偏差値と中3冬の偏差値

戸山高校へ進学のOくん

中2冬
国語40 数学54 英語50 社会57 理科55 3科48 5科51

中3冬
国語65 数学67 英語68 社会68 理科68 3科67 5科68

戸山高校への受験は、Oくんにとってはじめて自分の意思で挑戦したものでした。
彼が戸山高校を志望校に考え始めたのは中3の秋で、それまでは附属大学のある私立高校か共通問題の都立高校を志望校に考えていました。しかし、いつも無難な選択しかしない自分と決別したいと思い、はじめて自分の意思で困難なものに挑戦しようとしました。

冬休みから戸山の過去問を解き始めましたが、はじめは全く歯が立たず合格の目安点より50点も下回っていました。それでも諦めずにミスの原因や改善方法を考え続けていった結果、点数に変化が見られるようになりました。取下げをしないと決めてからは、弱点を減らそうとする気持ちがより一層強くなるのを感じ、逞しかったです。

自分の弱点に向き合うこと、試行錯誤を続けることの大切さを、Oくんには改めて気づかせてもらいました。

井草高校へ進学のKさん

中2冬
国語47 数学31 英語48 社会38 理科31 3科42 5科38

中3冬
国語60 数学57 英語63 社会58 理科60 3科60 5科59

高校生活を楽しみたいという気持ちを一番強く持って受験勉強に向かっていたのは、Kさんだったかもしれません。
中2の頃の彼女は勉強への意欲・高校への関心はゼロに等しかったです。しかし一つ上の先輩たちの体験談を聞いたり、個人的に先輩たちと話をしたりする中で、勉強や受験に対して前向きな気持ちを持つようになりました。

どのような高校生活を過ごしたいのか、この一年間彼女は何度も考え直してきました。リアルな高校生活を見たり、先輩の話を聞いたりするために、学校見学会や説明会に何度も参加しました。その姿を見ていた同級生のRさんは「私ももっと行きたいと思える高校が他にあるんじゃないのかな?」と思い、自分が高校でやりたいと思うこと、自分の性格に合った高校をもう一度考え直しました。Rさんは結果的に考え直した高校を志望校にしました。

先輩から影響を受けていたKさんが、いつの間にか同級生に対して影響を与える存在になっていたことに、正直驚きました。これからは後輩たちに良い影響を与えてくれることを期待しています。

東京農業大学第一高校へ進学のRくん

中2冬
国語39 数学43 英語36 社会40 理科38 3科40 5科39

中3冬
国語55 数学63 英語62 社会60 理科70 3科60 5科63

Rくんは、これまでの塾生の中で内申点が最も伸びた生徒です。
一年前は評定4が1教科しかなく、他はすべて3でした。それがわずか半年で素内申を12・換算内申を17上げました。定期テストの点数はもちろん、学校の先生へ関心・意欲を示すための工夫が素晴らしかったです。

はじめは学校での授業の受け方や提出物の工夫の仕方がわからず、TSKの先輩や先生のアドバイス通りに取り組んでいました。しかし中3の夏頃にはより良い評価がもらえるように、学校の先生に直接アドバイスをもらいに行ったり、自分なりのアレンジを加えたりしていました。より良い評価をもらいたいという気持ちが、彼の行動を変えるのを感じました。

行動することで、感じることや考えることが変わり、それがまた行動を変える。行動をすることの重要性を改めて気づかせてくれました。

今回取り上げた3名以外にも、後日受験体験談と個別のエピソードをブログに掲載していく予定です。

最後に

一年前には想像もしていなかった姿をたくさん見ることができて、我々は嬉しいです。受験勉強を始めた頃は消極的な学年でしたが、勉強が進むにつれ積極的な行動が見られるようになって。また、みんなの行動だけでなく、発する言葉にも変化がありました。中学生、特に中学3年生の一年間での著しい成長を改めて感じられて、塾で働いていて幸せだなと思いました。中3生のみんな、ありがとう!

今年は全員志望校に合格しましたが、これがゴールではありません。大切なのはここからです。自分が望んだ環境で、何をするかが大事なことです。受験期にイメージしていた高校生活を過ごせるかは、自分の意志と行動にかかっています。積極的にやりたいことに取り組んでください。今のみんなにはその積極性があります。高校での更なる飛躍、期待しています。

受験生活を支えてくださった保護者の方々には、多岐にわたってご負担をおかけしました。お母さま、お父さまが、子どもたちを第一に想っていただけたことで、本人たちは最後まで気持ちを切らさずに努力できました。本当にありがとうございました。

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